新しい本も、欲しい本も、手に入る大学図書館にする。

何でもネットで調べられると思ったのに…

大学のゼミのレポートや卒論、ネットで調べれば書けると思っていたのに、いざやろうとすると資料が足りない…。そんなときに、救世主となるのが大学図書館です(入学の時に入館カードをつくったけどそれっきりの方は、探すか、再発行しておくと困りませんよ)。本を読むことはとてもアナログな感じですが、実は図書館の裏側ではITが大活躍。毎週、新しい雑誌や話題の本が読めるような仕組みがつくられているのです。この図書館システムのプロジェクトに携わったKさんに話を聞きました。

 

図書館システムを使い勝手の良いデザインへ。

図書館システムとは、どの本が借りられているかという貸出をはじめ、新しい本や雑誌を購入する際の、どの業者へ何冊を発注したか。また、大学のキャンパスが複数で図書館も複数ある場合、図書館同士での本の貸借や、いつ本を送付するかという配送など、図書館の業務をまるっと管理するシステムです。このプロジェクトは、ある大学図書館が他社のパッケージソフトを何度もカスタマイズして使ってきた結果、画面デザインがバラバラになってしまったのを統一するのが目的でした。バラバラでも使えればいい、と考える方もいるかもしれません。しかし、実はここ数年、システムの見た目が業務効率に大きな影響を与えることが注目されており、専門的に学ぶ方もいるほど重要なことなのです。

 

 

課題や困難を、どう工夫して乗り切るか。

プロジェクト期間はメインの開発を4ヶ月で行う短期決戦。メンバーは25人。デザインを統一する画面数は300と莫大。ただ見た目を変えればいいだけでなく、使いやすさを考えて表示項目を増やすため、データベースの変更も必要でした。また、プロジェクトの立ち上げも短期で準備期間は無く、図書館の業務やシステムの仕様を深く知る人が少なかったため、最初に軌道に乗せるまでが大変。そして、実際の業務を想定しながら300画面のテストをするのに苦労しました。実はこのとき、はじめてメンバーが数十名規模のプロジェクトリーダーを任されたのですが、それでもやり切れたのは、進め方を工夫したからだと思います。まずメンバーをチームに分けて、各チームのことはチームリーダーに任せる。私は全体を見て、あるチームに遅れが発生したら、他の余力があるチームにサポートをお願いするなど、バランスを取りながらプロジェクトを運営したのです。

 

忙しい中にも「笑い」は必要。

一方でコミュニケーションを、とても大事にしました。4~5名のプロジェクトだと常に顔を合わせ、「どう、困っていることない?」とメンバーに声をかけられるので、「実はここに悩んでいるんですよね」と言ってもらえます。でも、数十名になってしまうと、自分ひとりでは声をかけきれないこともある。そのため、各チームのリーダーとメンバーのコミュニケーションがうまくできているかを、強く意識していました。あとは「笑い」。忙しい中にも笑いは必要だと考えているので、息抜きにみんなと仕事に関係ない話をしていました。ときに納期に追われて大変なときもあるけど、プロジェクトの雰囲気をつくるのはプロジェクトリーダーの仕事だと私は思っているんです。だから、みんなが楽しく仕事ができるように、いろいろ考えています。だって、せっかく頑張った仕事なんだから、終わった後も良い思い出になったほうが良いじゃないですか。

そして、このプロジェクトは、基本的にICの社内で開発を行ったのですが、その良さは後輩の育成を考えながら任せて、みんなでフォローできること。お客様のことを第一に考えながら、社内に多くの成長のチャンスをつくれるのです。ICは、このようなプロジェクトが多く、後輩たちの成長を見るのも楽しみのひとつにしています。