ICのノウハウの結集で、人気劇団とファンの期待に応える。

ネットでチケットを購入するシステムもIC。

演劇を見たことはありますか。「ちょっとハードルが高い」と思われがちですが、一度見ると魅力に惹き込まれる方が多いようです。実は私たちICは、人気劇団の公演チケット購入サイトを構築した実績もあるのです。これは自社開発のパッケージソフトである、座席予約・チケット販売管理システム「チケット for Windows」の実績とノウハウが評価されてのことでした。システムの規模が大きく、構築の期間は1年。メンバーは30〜40名で全体予算は億単位であった、このプロジェクトについてSさんに話を聞きました。

 

提案時の資料づくりから参加。

プロジェクトのきっかけは、協業しているSIerから「ICのチケット for Windowsの仕組みをカスタマイズした販売システムを、ある劇団へ提案したい」という話をいただいたことでした。提案書はもちろん、プレゼンの資料づくりから参加し、コンペに勝って、採用となったのです。このとき提案したシステムは、「ある劇団専用につくる、映画館の席予約システムに似たもの」とイメージすると分かりやすいと思います。劇団の要望は、予約時にどの席で観劇するかを選べて、購入時の支払い方法もクレジットカードか、コンビニ支払いなどを選べるように。また受け取り方法もコンビニか、現地を選べるようにとのことでした。

 

 

曖昧はお客様にとっても、自分たちにとっても不幸のはじまり。

プロジェクトがはじまると、直接劇団へ伺って、さらに要望をヒアリング。「チケット for Windows」の標準機能で、どの要望は満たせるのか。満たせない部分はどうカスタマイズするのか、まずフィットギャップを行いました。開発予算の決定後なので「この要望の実現は予算外なので、やるなら2次フェーズですね!」という調整も必要。この、システムの全体概要を詰めて固めることが、とても重要であり、大変であり、腕の見せ所でもあります。曖昧なまま進めると、開発した後にお客様から「思っていたのと違う」と言われてしまい、スケジュールが大幅に狂ってしまうからです。そのため、劇団と想いをひとつにするこのフェーズに、プロジェクト期間の半分となる6ヶ月を投入しました。

 

お客様はITの専門家ではない。

ここで活かせたのが、ICの仕事相手が他のシステム会社のIT専門家より、現場でシステムを使われる方々が多いという経験です。現場の方々に専門用語で話しても、分かってもらえないのは当然なので、「とりあえず、つくってください」となり、後で「思っていたのと違う」というトラブルを引き起こすのです。よって、このプロジェクトも私たちは画面イメージで見せて、システムの動きや機能を説明。さらに、「この条件のとき、こう動きます」といった機能的な説明ではなく、「このボタンを押すとこれができます」という効果を伝えるようにしました。身近なものでたとえると、薬の箱の裏に「アセチルサリチル酸10mg」、表に「痛みが和らぐ」と書いてあったとき、「痛みが和らぐ」ことを中心に伝えていくイメージです。これらの工夫もあって、開発は順調(ICの仕事はこういう工夫も必要なので文系とか、理系とか関係ないんです)。テスト工程では、人気劇団なので1時間に数百万回のページビューがあってもサーバーが落ちないようにすることに苦戦することもありましたが、見事に乗り越えることができて、現在も数十万人の方に利用されているサイトになっています。

ソフトウェア開発は、ゼロからつくるとお客様の想いにジャストフィットしたものができます。しかし、時間も予算も必要です。一方で、お客様には何を実現するのかの取捨選択を行っていただきますが、「チケット for Windows」のように、ノウハウを結集したパッケージソフトを用いれば、リーズナブルにカタチにできる。これがパッケージソフトを用いたプロジェクトのメリットだと感じています。